ペーパードライバーも覚えておきたい 大雨のときの走行

  大雨のときは何に気を付ければいいのか 


 まだ梅雨入り前だというのに、台風二号はすごい大雨でした。

 夜中に近所の川が氾濫危険水域を超えたと警報が鳴り、ものすごい音で起きてしまいました。

 川の近くの方は相当に怖かったと思います。

 翌朝は冠水した道路も多くありました。

 危険な警報が出たらもちろん運転しないに越したことはありませんが、予期しない大雨で道路が冠水してしまうこともあります。 

 そんなときは何に気を付ければいいのか、まとめてみました。


 はん濫した水は勢いが強く、濁っている 

 はん濫した水の流れは勢いが強くなります。

 水深が膝程度になると大人でも歩くのが困難になってしまいます。

こんな時は無理に歩こうとせず、 緊急避難として丈夫な建物にとどまることも選択肢の一つです。

 また、はん濫した水は茶色く濁っており、水路と道路の境や、水圧でフタがずれてしまったマンホールなどが見えなくなります。

 やむを得ず水の中を歩いて移動するときは、棒などを使い足元を確認しながら移動しましょう。

 大雨・洪水・津波などで浸水した際の、水面から地面までの深さのことを浸水深といいます。

 浸水深が大きくなると、水圧で自動車の走行に支障をきたします。当然、避難行動が困難になってしまいます。

 水位が上がり始める前に避難することが重要です。


 車で非難する場合 

 雨が激しくなったり、小さなこどもや年寄りがいる場合、家から避難所まで車で移動しようとすると思います。 車で避難する場合も、上がってきている水で状況が変わります。

 大前提として、車のエンジンに水が入ると車は動かなくなってしまいます。 

 では、どこからいちばん水が入りやすいのか? 

 エンジンから排気ガスを輩出しているマフラーです。 マフラーが水に隠れてしまうと、そこからエンジンに水が逆流し、動かなくなってしまいます。

 ほとんどの車のマフラーは後方のバンパーの下にありますから、マフラーが完全に隠れると排気ができないのでエンジンが止まります。

 エンジンが止まると水が逆流し、車は動かなくなってしまいます。

 JAFが行った車での実験では、浸水深30cmは走行できました。

 30センチというと、車のボディが少し水に浸かっている状態です。 

 この状態なら車はまだ動きますので、アクセルを踏み続けます。

排気し続けないと水が逆流してくるからです。

 水の抵抗は思っているよりも大きいです。 けっこうなスピードが出ていても止まりそうになります。

 また、水しぶきも大きく、フロントガラスも見えなくなります。

 つい恐怖でブレーキを踏んだり、車を止めてしまいたくなりますが、少しでいいのでアクセルを踏み続けましょう。 

 実際の冠水路では水の深さも水の中の様子もわからないため、冠水路に遭遇したら安易に進入せず、迂回しましょう。

 運転中に大雨に遭遇した際は、川沿いや海岸沿いの他、高架下や立体交差のアンダーパスなど周囲より低い場所には絶対に進入せず、迂回しましょう。

 また、水位が上がってからの自動車避難は大変危険なため、控えましょう。


 万が一、車が水没してしまったら 

 外からの水圧によってドアを開けることが困難になります。

 今の車のウインドウガラスは電気で動くものがほとんどです。

窓が開かずハンマーもないといった事態でも落ち着いて行動しましょう。 

 次第に車内に水が入ってきますが、恐怖が勝ってパニックになってはいけません。

 外の水位との差が小さくなったときが脱出のタイミングです。 

 圧力の差が縮まるためドアにかかる水圧も小さくなるので、ドアが開けやすくなります。

 車内に取り残されてしまうと真っ先に外に脱出したくなりますが、車はなかなか沈まないものです。

 ドアが開きそうな状態であると感じたら、大きく息を吸い込み足など力を込めて押し開けます。

 落ち着いて脱出の機会をうかがいながら、そのタイミングを逃さず、一気に脱出をはかりましょう。


 いきなり強い雨に見舞われたら

 走行中にゲリラ豪雨まど、いきなり強い雨に見舞われた場合は、急がず慌てず気持ちに余裕をもって対応しましょう。

 まず、普段以上に自転車や歩行者に気を配ります。 雨の降り始めは、歩行者や自転車は急いで雨に当たらない場所まで行きたくなります。

 また、傘をさしたり雨で視界をふさがれたりすることもあります。

 ワイパーを目いっぱいに動かしても見えにくい場合は、安全な場所に車をとめて、雨が弱まるまで待ちます。 

 高速道路なら最寄りのサービスエリアやパーキングエリアに入りましょう。 

 どうしても走らないといけない場合 どうしても走らなければいけない場合や、停車場所に向かうまでの間はライトを点けてゆっくり走ります

 濡れた道路では制動距離(ブレーキをかけてから実際に車が止まるまでの距離)が伸びてしまうため、車間距離をしっかり開けて、信号やカーブ手前でのブレーキは極力早めに踏みこみます。

 滑りやすいので急発進、急ブレーキ、急ハンドルにならないよう気を付けます。


 いつ、どんな場所で災害に見舞われるかわからない時代になりました。 台風だけではなく、地震も頻発しています。 ペーパードライバーだけでなくとも、近所や職場のハザードマップにも目を通し、防災を心がけてください。

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